コロナによる売り上げ減少に歯止めをかけようと、商品券の発行を考えている顧問先から
会計処理に関する問い合わせがありました。
商品券の発行自体は、発行時には前受金処理となり、消費税は不課税取引です。
現預金 / 前受金(商品券) 10,000 商品券発行(消費税不課税)
で、実際に商品券が使われて、商品を販売した際に、売上が計上されます。
この場合の消費税は当然課税売上です。
前受金(商品券)/ 売上高 10,000 商品販売(消費税課税)
さて、今回の問い合わせでは、コロナ対策ということもあり、商品券を割引発行する
ということでした。10,000円の自社は商品券を9,000円で発行という感じです。
この場合は、普通に考えると発行時に
現預金 / 前受金(商品券)9,000 商品券発行(不課税)
商品販売時には、10,000円の商品を9,000円で販売して前受金を売り上げに振り替える。
前受金(商品券)/ 売上高 9,000 商品販売(課税)
という感じでしょうね。
ただ、商品券は10,000円で計上して売り上げも10,000円で計上したいそうなんですよね。
一応期限も決算までにしているそうなので、商品券発行時に販売促進費として
割引分を計上することとしました。
現預金 9,000 / 前受金(商品券) 10,000
販促費 1,000(不課税) /
で、販売時に販促費部分を不課税で売り上げを立てれば良いかなと。
前受金(商品券)10,000 / 売上高 9,000(課税)
/ 売上高 1,000(不課税)
ただ、これだと結構面倒なので、販促費を値引で課税処理してもらうことにしました。
商品券発行時
現預金 9,000 / 前受金(商品券) 10,000
売上値引 1,000(課税)
商品販売時
前受金(商品券) / 売上高 10,000(課税)
期限があるので、期末に残っている商品券については、不課税売上とします。
残った商品券
前受金(商品券)10,000 / 雑収入 9,000(不課税)
/ 売上値引 1,000(課税)