個人事業主が事業で発生する損害に備えて入る損害保険は、必要経費になるのかどうか。
事業用資産の火災保険については、当然に必要経費となりますが、
事業に従事する人の傷害保険については、どうなのでしょうか。
というのも、これまで引き継いだお客様で保険の掛金が発生していたものの内容も気にせず、
惰性で必要経費として計上してしまっていたのですが、今回けがをして保険金が下りたので、
保険をかけているものが、傷害保険であることが判明しました。
そこで、気になったので、調べてみたのですが、一部必要経費算入ができないものがありました。
従業員の傷害に対する保険料については、必要経費として計上することは問題ないのですが、
専従者の傷害に対する保険料については、必要経費とできないということなんです。
そもそも、保険に加入する目的というのは、通常死亡や傷害に際して退職金や見舞金等を
支給する原資とするためなのですが、親族に対する退職金、見舞金等の費用については、
必要経費に算入することができないものであり、その原資としての目的で支払う保険の掛金も
必要経費に算入することはできないものと解するということです。
国税庁の事前照会に対する文書回答事例で次の事例です。